8月 302023
 

30日 奥穂高岳→ジャンダルム→西穂高岳→新穂高

1:30頃には目が覚める。2:30くらいから準備開始。4:15頃行動開始。ヘッデンを付けて奥穂に進む。

奥穂の山頂も何回か来てるので、さらっと自撮りしてからいよいよジャンダルム方面へ。

最初から高度感があって雰囲気良い。馬の背の入り口で先行者に追いつく。先に行ってくれとの事だったので先に下る。笑っちゃうくらい狭くて尖ってる。例の信州側のステップに足を下す核心部では、早めに足を下ろしすぎてちょっと怖かった。

上から見た馬の背。伝わりにくい写真。

先ほどの先行者の人とは連絡先を交換して、お互いの撮った写真を送ることにした。結果的にお互いの貴重な写真が手に入ったと思う。楽しかったし嬉しかった。

大きく下ってロバの耳を登って、ジャンダルムの基部をトラバースしてからジャンダルムの登り。ロバの耳の途中で登らなきゃ行けないところを間違って下ってしまい、どう考えても危険だしおかしいぞと思ってYAMAPで確認したらルートはずれてるのに気づいた。冷や汗かいた。

ジャンダルム自体は西穂側から登る分には難易度は高くない感じ。露出感、高度感はあるので危険だし怖さは多少あるかも。奥穂側から行く分にはジャンダルムそのものの難易度よりも、そこに行くまでの過程がずっと危険なので、トータルで難しく危険な場所と言うことになると思う。

ジャンダルムの山頂では長居。最高の場所だ。もう2度と来ないかもしれないので十分に堪能した。連絡先を交換した方とここで分かれて先に進む。

この先もひたすらアップダウンの繰り返し。そしてガレ場なのでまったく油断できない。もうどの箇所がどうだったとか全然覚えてないけど、天狗のコルから岳沢へのエスケープルートだけは確認した。正直エスケープとしてここを使ったとしても体力的にはとても辛そうに感じた。

あと覚えているのが逆層スラブ。普通に下ってる途中に「ん?ここ逆層スラブか」って気付いた。少し思ってたのと違ってた。

この頃ジャンダルムのあたりではレスキューヘリが飛んでた。もしもジャンダルムで事故があったらただじゃ済まない。昨日山荘で話した人たちの顔が頭に浮かんで、最悪の事態を考えて辛かった。後から知ったニュースではジャンダルムのあたりで滑落したけど、命に別状は無かったそうだ。事故が無いのが一番だけど、まずは助かって良かった。

トラロープは良くないのでは…

もうアップダウンも危険な個所も嫌だと思いつつ何とか西穂高岳に到着。山頂に居る人たちは殆ど西穂高山荘から来た人なので、奥穂から来た自分を凄いと言ってれて、とても照れ臭かった。

西穂で危険個所が無くなるわけじゃ無く独標までは危険らしいので、最後の集中力で独標へ。ハンガーノック並みに腹が空いたので独標で食事。独標からの急な下りを下りたら、後は西穂高山荘まで滑落するような場所はほぼ無く、長い長い緊張感からやっと解放された。

西穂高山荘は人が多かったので、さらっと写真撮ってからロープウェイ駅へ向かう。

もはや癒しの道。登り返しは少し辛い。駅に着いたらちょうど直ぐ出るロープウェイがあったので、それに乗り下山。汗臭くてごめんなさいと心の中で謝りながら新穂高に到着した。

下山後はひがくの湯で温泉に入り、そのまま食事。最高に美味い。しかもジョッキのノンアルビールあり。幸せだ。

本当は余力があったらこのまま白山に行って次の日に登る予定だったけど、脚の疲労が強かったためこのまま仙台まで帰る事にした。14:30くらいに新穂高を出発。コーヒー、チオビタ、モンスター等大量のカフェインを投入したにも関わらず、磐越道で眠気に耐えられなくなりPAで仮眠。結局家に帰ったのは翌日1:00頃になってしまったけど、高速の深夜割が適用されたので良かった。

眠くてなかなか家に帰れなかったのに、家に着いたら興奮が残ってるのか直ぐには寝れなった。あっという間の(移動含め)4日間だった。生還おめでとう→自分。

全体的な感想

・最高だった
・天気当たって良かった
・3000mの稜線での夕日、朝日はプレシャスタイム
・山には色々な人がいる
・小屋泊はリッチな体験だったけど、自分にはテント泊の方が向いてる
・富士山ほどでは無いけど海外の人が多い

今後穂高連峰を(初めて)縦走する人へのアドバイス

・人が多いと落石リスクも上がるので、可能ならば平日歩いた方が良い
・クライミング経験あると助けになる
・新穂高→槍ヶ岳は結構辛いので、西穂側から登るのも一つの手
・荷物は出来るだけ軽くする。安全性も上がるし、何より軽い方が楽しい。
・ちょっとおかしいと思ったら止まって、マークを探すなり、YAMAP等で現在地を確認する
・グリップの良いグローブは必須(だと思う)
・登攀の技術的な難易度よりも、ルートファインディング、体力、集中力が重要
・安全に!

データ

・車走行距離 1115km
・総費用 71,691円(高速代 14,420円、ガソリン16,485円、宿泊費 30,800円、その他 9,986円)

YAMAPの記録

 Posted by at 11:19 PM

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